野球肘
野球肘とは?
野球肘は名前の通り、野球における投球動作を繰り返し行うことで生じるスポーツ障害です。痛みの生じる部位は肘の内側が多いですが、外側や後ろ側に生じることもあります。原因は、「投げ過ぎによるオーバーユース」「不良な投球フォーム」により肘へ過度な負担をかけていることが考えられます。
野球肘が生じる仕組み
投球時は肘へ大きな力が加わります。特に小・中学生の時期では、カラダがしっかりしていないため「肘下がり」や「手投げ」と言われるフォームで投げると、肘への負担がかなり増加します。そのため、安全なフォームを確立することがとても重要になります。
肘に痛みのある選手の多くは、投球時に胸を張って肘を後ろにひいた状態からボールをリリースするときに痛みが生じます。リリースの際には、肘が外方向に引っ張られる力が生じることで、肘の内側にある組織(靭帯や筋肉など)には引っ張られるストレスが加わり、肘の外側や後ろ側では骨と骨の圧迫や擦れるストレスが加わります。

投球フォームとひじへの負担

ひじに痛みの出るフォームの特徴

投げるときにひじへ加わる力
リハビリでは何をする?
野球肘に関しては、痛みの生じている原因組織を把握することが重要です。X線検査に加えて、野球肘検診でも使用する超音波診断装置を用いながら肘の評価を丁寧に行っていきます。医師の診察に基づき、理学療法士が肘の曲げ伸ばしや腕の捻じる動きの改善を図ります。最終的には、投球フォームも確認し肘への負担を減らすことで再発予防に努めていきます。

超音波(エコー)を用いた肘の状態チェック



投球フォームの確認
当院スタッフブログのトレーニング記事もご参照ください。
⇨ 野球肘を防ぐために必要なトレーニング(上半身Ver.)
⇨ 野球肘を防ぐために必要なトレーニング(下半身Ver.)
野球肘検診について
当院では、スポーツ活動をされている選手に対するメディカルチェックも行っています。現在、野球に関しては各地で野球肘検診が開催されています。早い段階で肘の障害を発見することで、ケガを未然に防ぐことが出来ます。チームの検診に興味がある、子供の肘の状態を確認したいなどありましたら気軽にスタッフへお声掛け下さい。
野球肘検診、メディカルチェックについては、当院のスタッフブログもご参照ください。
⇨ 野球肘検診
⇨ 当院での検診活動、スポーツメディカルチェックについて