超音波診断装置(エコー)


当院ではコニカミノルタ製SNiBLE  三台、SNiBLE yb 一台、SONIMAGE MX1 一台、キヤノン製Aplio i-700 PRISM Edition 一台を常備し、医師の診療、理学療法士のリハビリテーションに活用しています。
一昔前は整形外科の画像診療と言えばレントゲン一辺倒で、決まり文句は「骨には問題はありません」でした。現在でも画像診断の基本としてレントゲン撮影は行いますが、運動器の痛みの殆どは骨由来ではなく、筋肉や靭帯・腱をはじめとした軟部組織です。軟部組織の診断に強いのはMRIですが、コストも高く待ち時間もかかるのであまり多用はできません。
エコーならば、診察室で迅速に軟部組織の診断ができます。またエコーの強みは、動かしながら評価ができること、血流・炎症についても評価ができること、組織の柔らかさが評価できることなど多岐に渡ります。
特に、エコーガイド下の注射技術のメリットはすさまじく、正確に関節内や神経周囲、筋膜間に薬液を注入することができます。
エコーの存在により、外来での神経ブロック注射やハイドロリリース※という技術が確立され、整形外科診療に革命がもたらされたと言っても過言ではありません。

※ハイドロリリース
長年、痛みの原因として炎症や神経の圧迫が考えられてきましたが、近年これらの原因に加えて筋膜などの膜組織や神経周囲組織のひきつれも原因となっていることがわかってきました。このひきつれの起こっている部分に生理食塩水などの水分をエコー下に正確に注射することで症状を改善する手技をハイドロリリースと言います。今までの治療で効果が得られなかったしつこい肩こりやしびれがハイドロリリースにより改善することを多く経験します。