看護部長の小倉と申します。2024年夏、ここ昭島の地に、ぜんしん整形外科有床診療所が開院を迎える運びとなり、一言ご挨拶させていただきます。
皆さんもご存知の通り、整形外科は運動器を扱う診療科です。運動器は、自立した日常生活やスポーツなど肉体的な活動に必要な器官です。肉体的な活動の対極に精神的な活動があり、それを司るのは脳です。しかし脳には独自の表現能力はありません。精神的な活動を表現し、他者に伝えるためには必ず運動器が必要となります。つまり、運動器は人間の精神的な活動を表現する器官、言い換えると尊厳を表現する器官と言えます。すなわち、整形外科は人間の尊厳を守る診療科と言えます。
私たちぜんしん整形外科看護職員は、整形外科看護を通して、患者さんの尊厳を取り戻すお手伝いをさせていただきます。痛みや運動障害などによって自由に動けない状態、つまり尊厳が制限されている状態にある患者さんが、手術療法などによりその苦痛から解放され、今まで通り尊厳を持って日常生活を送れるようにサポートします。手術に臨む患者さんの気持ちに善の心を持って寄り添います。迅速な手術介助・麻酔介助を行い、スムースな手術の進行に努めます。手術直後の患者さんの全身状態を的確に把握し、必要なケアを行います。術後のリハビリが円滑に行えるように他の職種と緊密に連携を取ります。退院に向けて日常生活動作をできるだけ早期に獲得できるよう援助します。患者さんから全幅の信頼を得られるよう気概を持って日々努力を継続し、患者さんと共に前進していきます。