部活ができない
本日もブログをご覧いただきありがとうございます。
理学療法士の鈴木です。
今回は専門的な医療の話ではありません。
自分の経験をもとに部活動について書かせて頂きました。
学生さんを中心に目を通してもらえればと思います。
2020年はコロナ禍で様々なことが制限されました。
その一つに部活動の制限もありましたね。
部活ができなくなった、コロナで休んでいる、と学生や指導者の方から聞き、自分にも似たような経験があったので、今回この件についてブログを書こうと思いました。
部活って誰かに強制されるものではなくて、きっと自分の意思で、目標があってやるものだと思います。
私もそうでした。バスケットが好きで、上手くなりたい、試合に出たいという気持ちでやっていました。
インターハイに出たい、試合に出たい、ベンチに入りたい、勝ちたい、上手くなりたい、好きだから、やって当たり前……
目標や夢に大きい小さいはなくて、持ってることとそれに向かう過程に意味があると思っています。
小学校3年生から始めたバスケットは中学、高校、大学と続けました。バスケットが好きだったからです。
高校はバスケットを頑張りたいという理由で、都内の私立高校に進学させてもらったのですが、そこで怪我をして部活ができなくなりました。
入学して間もなく、6月のインターハイ予選前。
練習中に右膝の前十字靭帯を断裂しました。
初めての大きな怪我で何が起こってるのかも分からず、MRIの結果、最低でも半年はバスケットできないと言われ、病院の待合室で泣き崩れたのを覚えてます。
泣く泣く8月に石川県までいって手術を受けました。
そこからは長いリハビリ生活でした。
怪我をしてから、毎日泣いていた覚えがあります。
バスケットをするためにこの学校に進学したのに、部活ができない。
同級生が怒られたり、褒められたり、練習試合で名前を呼ばれたりするのすら悔しくて、私は何をしてるんだろうと毎日思っていたし、妬ましく思う自分に失望したりもしました。
高1も終わろうという3月、待ちに待った復帰でした。
ただ理想の復帰とは程遠く、走れない、思うようにプレーできない、リハビリ中には思いもしなかった壁にぶつかりました。
だからリハビリが大事なんだよと当時の自分に教えてあげたいです。
3月の復帰から死にものぐるいで練習して、少しずつ動けるようになって。
徐々に自分の身体に戻ってきた、そう思い込んでいました。
復帰してから1年も経たない、翌年の1月。
なんのことない普段の練習中のことでした。
今度は左膝の前十字靭帯を断裂しました。
1度目のときとは違い、同じ怪我をしたことが全く信じられなくて夢を見てるみたいで、しばらくは涙も出ませんでした。
1月に断裂し、3月に手術をして、私の高校での部活動生活は終わりました。
バスケットのために進学した高校で、足しても1年程しかバスケットをすることができませんでした。
当初は全然受け入れられず泣いてばっかりだったけど、2回目の手術以降は、大学でもバスケットを続けようと気持ちを切り替えリハビリに励んでいました。
そこで担当してくださった理学療法士の先生との出会いが、この仕事を目指すきっかけになりました。
ここまで怪我の話をしてきましたが、2020年は新型コロナウイルスによる活動自粛という、怪我よりも理不尽な理由で学生のみなさんは悔しい思いをしたと思います。
部活ができない
インターハイ中止、もちろん予選もない。
私の怪我は100%自分が悪いけれど、コロナなんて誰が悪いわけでもなく、やり場のない気持ちを頑張って抑えてきましたよね。
これだけマイナスなことが起きたとき、それをどんな風に捉えるかなんてのは本当に人それぞれだと思います。
なので、自分の気持ちを大切にしてください。
どうしても受け入れられない自分を責めなくて良いし、泣いてばっかりな自分は慰めてあげて欲しい。
この経験がいつかの糧になれば良し、
私もこの歳になってやっと高校時代のことが笑い話になりました。(ただ、私立に行かせてくれた両親には本当に申し訳ないと思ってます)
そして、あんなことを乗り越えられた自分ならと、自信にも変わりました。
私は負けず嫌いなので、マイナスなことが起こったとき、そのことに対しても負けたくないと思う節があって。
マイナスなことに対して、自分まで気持ちがマイナスになったら良い方向に向くわけないよな〜と思うようにしています。
もちろん怪我をして最初からこんな風には思えませんでした。ポジティブになるには時間がかかりましたし、正直時間が解決したくれたような気もします。
だから焦らず今の気持ちと向き合って、腐らずに……。
3年生は特にこの先の進路で部活を続けるか、悩んでいる人もいると思います。
部活以上にやりたいことがあるならそれを優先すべきだし、私も部活が全てだとは微塵も思っていません。
ただ大人になってあれだけ大好きだったバスケットも今は全然できなくなって、、、(身体が重いです、、、)。
ちょっとシューティングしただけで全身筋肉痛です。
大嫌いだったシャトルランも、怒ってくれるコーチもいません。
走ることも、怒られることも、今は嫌だなって思うかもしれないけれど、終わってみると寂しいもので、もっとやりたかったなと私はすごく思います。
腹の底から怒ってくれた監督、先生、コーチたちがいたからバスケットも上達したし、大人になった今でもバスケットが好きだと言えるのだと思います。
大人になってからするバスケットももちろん楽しいです。
私は同級生と、「また一緒にバスケやろう!」と言って、自分たちで地元にクラブチームを作りました。
※今はコロナの影響で体育館が借りられずできていませんが
部活を続けられる環境があったり、そのスポーツが好きな気持ちがあったら、ぜひ続けて欲しいな、、、と私は思います。( 個人的な意見です )
まだ緊急事態宣言は続いていて、部活ができない学校もあると思います。
今回のことで改めて日常生活が当たり前じゃないんだと私自身も気づきました。友人と遊びにいくこと、仕事も、部活も。
部活ができない
なんて思いもしないことが起こって混乱することも多いし、なかなか気持ちの整理がつかないと思います。
今できること、体育館やグラウンドの外でできること。
いつかコートに戻ったときに、思いっきりできるように、怪我をしないように。
私と学生さんが出会うときって怪我して病院に来たときですよね。
だから本当だったら会わない方が良いんです、だけどこんなことで病院?と思わず一人で抱えず困ったことがあれば受診してみてください。
私は小〜中学生のときに数え切れないほど捻挫をしていたし、周りから指摘を受けるほどの内股でした。それが高校での怪我に繋がったんだと勝手に思ってます。
まずは予防が大事、そして自分の身体を知ることが予防につながると思います。
皆さんが楽しく部活動に打ち込めることを願ってます!
追記
実はこの文章を出そうか期日ギリギリまで悩みました
今回のコロナによる活動自粛と、私の怪我をリンクさせて良いのか、、、文字面だけで伝わるかも不安だったので。
ただ、元気を出して!と言いたいわけじゃないです。
このブログを読んだ学生の気持ちを明るくしたいわけでもないです。
ほんの少しでも良いから、沈んでる気持ちの矛先が良い方向へ向いてくれたり、前向きになれる一つのきっかけくらいになれたら……、なんておこがましいけれど。
世の中には色々な考えの人がいて、分かり合えないのも事実です。だから誰が正しいとか間違ってる!じゃなくて自分を持って。
自分がどうしたいか。やるのも決めるのも全部自分です。
自分次第だからこそ、君たちの可能性は無限大だと思っています。
「鈴木が言うなら、信じてついていこう」と思ってもらえるように、私ももっともっと頑張ります。
私も失敗もするし、へこむときもあるし、不安だらけだけど大丈夫!
一緒に頑張ろう!