トレーナーの仕事
こんにちは。
普段はぜんしん整形外科に隣接しているZ-fitnessという施設でトレーナーをしている関根です。
今回は僕がトレーナーとして働こうと思ったきっかけと、その仕事内容について紹介させていただきます。
トレーナーを目指すきっかけ
僕は学生時代のほとんどは「ソフトテニス」を中心に動いていました。
ソフトテニスを始めたきっかけは「兄がやっていたから」というありふれた理由でした。しかし、中学、高校と続けていくにつれていつしか「ソフトテニスに関わる仕事がしたい」と考えるようになりました。
そんな僕が高校卒業後の進路として選んだのは、日本では大阪にしかないソフトテニスの専門学校です。
「埼玉から大阪に行くほど熱を入れていたなんてさぞかし上手なのだろう」
と、よく言われてきましたがビックリするぐらい下手でした笑
人一倍手を抜かずに取り組もうと決めていたので真面目に練習はしていました。しかし残念ながら試合に勝てる実力は身に付きませんでした。
専門学校では団体戦(最大9人まで枠がある)のメンバーにも入る事ができず、悔しい思いをしました。
そんな中で「試合に出なくてもチームを勝たせる方法はないか。」と考えるようになり、たどり着いた答えが「トレーナー」という役職でした。
当時、医療コースに所属していた僕はチームの中では身体の動かし方など知識はある方だったのでウォーミングアップやクールダウン、トレーニングなどの指揮を率先してやるようになりました。
それがチームの中で最適な僕の役職だと感じたからです。
文字にすると「選手だった奴が試合の舞台に立てなかったから選んだ道。」
と、マイナスなイメージに見えるかもしれません。しかし、当時の自分には全然そんな意識はなく、むしろ
「試合に出ずしてチームを勝ちに繋げられたら面白いだろうな!」
と前向きに「トレーナー」という役職にのめり込んでいったのを覚えています。
クライアント様や選手から頼りにしていただけたり、感謝をしていただいた時は他の何者にも変え難い幸福感があります。
たとえば…
↑こちらはソフトテニスの学校の先生に随行させていただき、日本代表のサポートをした時に選手団からいただいたものです。いただいた時は驚きと嬉しさで声も出ませんでした。これは今でも僕の宝物です。
「トレーナー」は多くの子供たちの憧れである「スポーツの世界で食べていく」ことを叶えることのできる夢のある仕事だと思います。
さて、前置きが長くなってしまいましたがここからはトレーナーとはどんな仕事をしているかを紹介します。
トレーナーの仕事
トレーナーというと「トレーニングを見てくれる人」というイメージがあると思いますが、今回は「そんな事もしているの!?」という内容を中心に紹介しようと思います。
トレーナーと一口に行っても様々な職種があります。
大きく分けると、
- Z-fitnessのように一般の方からアスリートまで一人ひとりの身体の悩みにお応えする「パーソナルトレーナー」
- 実業団やプロチーム、学校に所属し、アスリートを見る「チームトレーナー」(種目によって筋トレをメインとする「ストリングス」と、怪我のケアやリハビリを担当とする「メディカル」に分けらます。)
の二つに分けることができます。
この二つで大きく違うことは「業務範囲と役回り」です。
パーソナルトレーナーは現場ではトレーナー対クライアント様で指導をする形がメインとなるので身体の悩みに対して一貫してトレーナーが責任を持って対応します。 (Z-fitnessでも怪我やパフォーマンスの悩みだけでなく、食事の栄養バランスなど様々な観点でサポートしています。)
対してチームトレーナーの現場には、トレーナー以外にも監督やコーチ、その他専門のスタッフが在籍しています。
そのため、チームトレーナーは選手の体に起きた故障のケアやパフォーマンスアップのための指導を専門とするのはもちろんですが、選手の現在の状況を近くで見てきたスタッフとして専門のスタッフに引き継ぐ「仲介人」としての役回りがあります。
(専門家に引き継ぐために様々な分野の専門家と話せるレベルの知識が求められます。)
以上のように現場や所属先によって担当する範囲と役回りが変わるところが特徴です。
こういったチームの立ち位置を理解していないと運営が円滑にいかなくなり、雰囲気を悪くしてしまったり、場合によっては選手のパフォーマンスを下げてしまったりするのでどの範囲か慎重に判断する必要があります。
逆にパーソナルとチーム、どちらにも共通している役回りは、トレーナーとクライアント様の間に上下関係を作らず、相談のしやすい相手であることです。
筑波大学の鈴木氏・中込氏による、「受傷した選手がどのようなソーシャルサポートを望んでいるのか」の調査結果を紹介します。
鈴木敦・中込四郎『受傷アスリートのリハビリテーション過程におけるソーシャルサポート希求の変容.スポーツ心理学研究』(2013)
これは、受傷時・回復時・復帰時それぞれの時点で、選手が誰からどの程度のソーシャルサポートを受けたいかを
- 受けたくない
- あまり受けたくない
- どちらとも言えない
- 少し受けたい
- 受けたい
の5点満点で回答してもらい、その平均値をグラフにしたものです。(母数235人)
この結果から、チームメイトと同じくらいかそれ以上に「トレーナーに話を聞いてほしい。」と考える選手が多いことがわかります。
トレーニングの知識や技術だけでなく、人柄とコミュニケーション能力が問われます。
この様にトレーナーは身体のことだけでなく、組織の運営が円滑にいくように仲介人になったり、時にはメンタルのケアをしたり…
いわゆる組織の『なんでも屋』のような仕事なのです。
以上がトレーナーの現場での仕事です。
Z-fitnessのトレーナーはパーソナルトレーナーでもあり、それぞれチームも見ているチームトレーナーでもあります。
もし、「こんなこと相談してもいいのかな?」と悩まれている方がいましたら一度、Z-fitnessまでご相談ください。
解決のお力になれるかもしれません。
最後まで読んでいただきありがとうございました。