ずっと美しい魔法のお花
こんにちは。 突然ですが、プリザーブドフラワーはご存知ですか?
プリザーブドフラワーとは生花を長期間楽しめるように保存加工(プリザーブド加工)を施したお花のことを言います。
お花が最も美しく華やかに咲いた時期に色素を抜き、特殊な染料を吸わせます。そのため、 花そのもののみずみずしさを保ち、柔らかで、まるで生花のような自然な仕上がりとなります。
また、お花の色を自由に染色できるため本来お花が持たないハズの色合いにもできます。 枯れることがなく生ける手間や水替えなど、お花のある生活には欠かせない日々の手入れが不要、そして忙しい方や一人暮らしの方にもお勧めです。生花ではないので花粉アレルギーの方でもあんしんして楽しむことができます。
《歴史》
1991年にフランスのヴェルモント社が開発し、『寿命の長い花』として発表されました。その後、世界的なフラワーデザイナーたちが相次いでアレンジメント作品に取り入れたことにより世界中に広まり、人気が高まりました。枯れない、生花に比べて軽いなどの点が注目され、ウェディングブーケやテーブルフラワーなどに利用されることが多くなっています。
《プリザーブドフラワーの生産地》
生産地は、ヨーロッパ・アジア・南米・アフリカ・オーストラリアなどさまざまですが、日本では薔薇のプリザーブドフラワーが、需要の9割以上を占めていることから、日本で見かけるプリザーブドフラワーは、薔薇の世界的生産地である南米エクアドルやコロンビアのものが大部分です。世界中の花の産地で育ったお花は現地で一輪一輪大切にプリザーブド加工されています。
《自宅で作るブリザーブドフラワー》
✿花の選び方✿
プリザーブドフラワーにする花は、いきいきとしたよい状態であることがとても大切です。 [花] 全体にふっくらとした張りがあり、花色がよいもの。花びらに傷がなく、つけ根や裏が茶色くなっていないか、先端が透けたようになっていないかもチェックします。
[ガク] 花びらの外側、最下方にある部分で、花を保護し、支える役目があります。ガクが新鮮だと、花も新鮮。茶色に変色したものは避けましょう。
[実] 植物の実を使う場合は、色つやがよくみずみずしいものを選びましょう。
[葉] ピンとした張りがあり、色つやのよいもの。色があせたものや枯れた葉がついたものは避けます。
[茎] 傷がなく、みずみずしく張りのあるもの。切り口が変色しているものは鮮度が落ちているので注意!
✂作り方✂
花の下の茎の部分を2~3cmつけて斜めに切ります。残す長さは使用目的、用途によって異なり、花によっては長い茎ごとプリザーブドフラワーにできるものもあります。
- ガクの外側から縦にハサミを入れます。ガクをとり外し、必要に応じて花びらを小房に分けます。
- 花全体が浸かる量の脱水液を容器に入れます。ピンセットかビニール袋をはめた手で茎をつかみ、溶液の中で軽く揺り動かし、花びらのあいだの空気を抜きます。
- 容器にふたをして、直射日光の当たらない場所に2~3日置きます。
- 脱水が完了した花を、花全体が浸かる量の着色液に浸け2~3日を目安に浸け置きします。
- 花全体に色が吸収されて着色が完了した花を引き上げます。洗浄液に入れてそっと揺り動かし、花の表面についている着色液を落とします。
- 直射日光を避けて乾燥させます。花の大きさや湿度、温度にもよりますが、目安は2日~1週間。
- 乾燥させたら、プリザーブドフラワーには茎がないためワイヤーを使って茎を作ります。花の表からゆっくりと刺して、花の裏側にワイヤーが出てきたゆっくりと引いていきます。その後、接着剤などで花とワイヤーを接着させます。ワイヤーをフローラテープという専用のテープなどを用いて茎状に束ねていきます。テーピングを施した後は、お好みの土台に花材を挿していきます。好きなようにバランスよく挿して完成です。
私は趣味をひとつ増やそうと思っていたところ、ブリザーブドフラワー1級の資格をもつ知人に誘われ、始めてみるとどっぷり浸かってしまいました。 先月は玄関に飾るクリスマスリース・クリスマスツリーに飾るオーナメント、先日はお正月のしめ縄を作りました。
お花のある暮らしは、心に余裕や安らぎをもたらしてくれ、お部屋に飾るだけでおしゃれな空間になり、うれしい効果がたくさんあるそうです。これぞフラワーセラピーですね。