理学療法士の施術
こんにちは!
理学療法士の谷原です。
みなさまはリハビリを受ける時にこんなことを思ったことはありませんか?
「問診よりも早く触ってくれないかな…」
「こんな詳しく話す必要あるの?」
「そんなこと聞いて関係あるの?」
でも、お話を聞いたり、状態を詳しくチェックしたりするのはとても大事なことなんです!
今回は理学療法士が治療を行う時にどんなことを考えているかを書いてみようと思います。
リハビリとして私たち理学療法士が患者さんに行うことは、
- ① 症状や経過を確認する「問診」
- ② 身体の状態をチェックする「評価」
- ③ 何が原因で症状が出ているかを考える「考察」
- ④ 実際に症状を改善するための「治療」
があります。
患者さんからすると早く④の治療を始めてほしいかもしれませんが、どう治療するかを決めるためには①〜③は欠かせません!
問診
ここ、すごく大事なんです!
できる限り詳細に現在の症状や経過を伺います。
どこが・どんなときに・どんなふうに痛むのかといった現状の把握や、私達と会うまでの経過を聞いていきます。
慢性的な症状なのか、急性の症状なのか
筋肉の痛みなのか、神経の痛みなのか
痛みの原因によってその日の治療内容が変わります。
他にも既往歴(内科なども含む過去の受診歴)や生活・運動習慣、スポーツ歴、社会環境なんかも伺わせていただくことが多いです。
そんなこと関係あるの…?
はい、あるんです!
例えば・・・過去に足の捻挫をしたことがあると、体重が外側にかかりやすくなり、膝や股関節にも負担をかけることがあります。
足の捻挫くらい…と思われがちですが、あれは靭帯損傷なんです…。
そんな風に、ご本人が気に留めていない些細なことでも現在の症状に関係していることが多々あります。
そういった情報を集めて、いつ・どこに・どんなストレスが加わったのか仮説を立てます。
問診で治療方針の大枠を決めると言っても過言ではありません。
奥深いんです。
評価
問診が終わったら、実際に身体の状態を評価していきます。
ここが理学療法士の腕の見せどころだと思っています。
疑わしい部位に負荷を加えたり、その負荷を軽減させたりして答え合わせをしていきます。
適切に狙った場所にストレスをかけるのが難しいんですよね…泣
結果が問診時点との予測と一致すればいいし、一致しなければ他の可能性を考えてさらに調べていきます。
問診が不十分だと、何を調べるかまとまらずに不必要な検査をしてします。
また、時間もかかり患者さんにも余計な動きをさせて負担をかけることになってしまいます。
なので、しっかりとお話を聴いてたくさん考えています。
患者さんが伝えたいことと、僕らが知りたいことをすり合わせて、症状の原因を探す…
大変だけどここが楽しいんです。僕はこれを「宝探し」感覚でやっています。
決して不真面目ではなく大真面目に探しています…
治療
症状を出している組織や原因が判明したら、いよいよ治療です。
ここも腕の見せ所ではあるのですが…
治す方法は色々あるため、選択の幅はとても広くあります。
ストレッチやトレーニング・マッサージを用いても、脳への刺激を入れて痛みを感じにくくし全身的な緊張を和らげても、注射を打って炎症軽減を狙っても(これは理学療法士にはできませんが…)。
症状を無くしてそれを維持するための方法は一つとは限りませんし、人によって合うものが異なることもあります。
当院には現在15名の理学療法士が在籍しており、それぞれが得意分野や得意な手技を持っています。そのため、患者さんの症状にあった治療を選択できることも、当院の強みだと思っています。(もちろん、情報共有はしているので、理学療法士によって方針が180°変わるなんてことはありません)
ちなみに僕は、組織間リリース言われる組織の間に指を滑り込ませて、筋肉同士や皮膚と脂肪、脂肪と脂肪などの間がよく動くようにすることを狙う手技を中心に使っています…
詳しくはいつかブログに書いてみたいなと思っています…
まとめ
あれ、考察については??
って思いました??
考察は、問診〜治療のすべての段階で常に行っているんです。
いつ明確に考察をしようではなく、常に考えながら悩みながら治療を進めています。
それは決して、腕がないとかでなくて(まだまだその部分もありますが)少しでも最短で最善の治療がしたいからです。
理学療法士の仕事って複雑で難しいけど、楽しいんです!
少しでも僕たちに出逢う方々の生活が変わるように、より良い明日を迎えられる手助けができるように日々勉強を続けたいと思います。
当院でリハビリを受けてみたいと思った方は、是非受診してください!
(リハビリを受けるためには医師の診察と評価が必要です)