足トラブルの原因となる偏平足の改善方法(後編)

さて、偏平足に関する記事の前半を見て頂けましたでしょうか?

後半では、偏平足を改善するポイントを話していきます。

偏平足を改善するポイント

先にポイントをまとめると、

・踵の動きを整える
・足のアーチを高める筋肉を活性化させる
・股関節の機能を高める

この3つが偏平足改善の鍵になります。


偏平足を改善する踵のケア

偏平足を改善するにあたり、足の中でも(かかと)の動きが重要になります。

踵が何でって思う方も多いと思います。

まず、私たちは歩くときに足のどこから地面に接地すると思いますか?

それは、「踵」です!!

 

地面と最初に接地する踵の動きに偏りがあると、体重をかけていった際に更に動きに偏りが出てしまいます。

インソールでも、最近では踵に着目して調整しているものが多くなっています。

踵には距骨下(きょこつか)関節といわれる足を内側/外側にねじる作用のある関節があります。この距骨下関節の動きを引き出すために、踵の動きをしっかり引き出しましょう。

ケア方法はこちら!

 

​内側にねじりを強めた方が良いか、外側にねじりを強めた方がいいかは、調整した後の体重をかけた感覚で決めましょう。

偏平足を改善する足のエクササイズ

偏平足を改善するには、足のアーチ形成を高める筋肉の活性化を図ることが必要です。

足のアーチには、「内側縦アーチ」「外側縦アーチ」「横アーチ」の3つが存在します。

これらのアーチを高めるために必要な筋肉が「後脛骨筋(こうけいこつきん)」「腓骨筋(ひこつきん)」「足部内在筋(そくぶないざいきん)」になります。

これらの筋肉がどこに存在するのか確認しましょう!

後脛骨筋と腓骨筋は、足の裏側で外側と内側から十字にクロスするように付着していて縦アーチを保持しています。

足部内在筋に関しては、足底の表層にある足底腱膜(そくていけんまく)より深い部分に存在しており横アーチの保持に大きく関与します。

これら筋肉のエクササイズ方法はたくさんありますが、個人的におすすめな方法は足裏を押すことで足底の感覚を入れながら行う方法です。

後脛骨筋 腓骨筋 エクササイズ

足部内在筋 エクササイズ

これらのエクササイズをした後に、実際に地面に足を接地させた状態で足部のアーチを作るショートフットエクササイズをしていきます。

足指を床に押しつけて、土踏まずを作るようにエクササイズを行ってみて下さい。

足のアーチを形成する筋肉は、普段意識してエクササイズしないと衰えやすいです。

そのため、エクササイズを習慣化することがとっても大切になります!(^^)!

偏平足を改善する股関節エクササイズ

さて、ここまで足のケアについてお話してきましたが、次は股関節に焦点を当てたいと思います!

なぜ、偏平足と股関節と思うかもしれません。

前編でもお話ししましたが、人の身体には運動連鎖と言われる動きの繋がりがあります。

偏平足になると、すねは内にねじれて膝は内を向き、股関節も内側にねじれます。

この連鎖を改善するためには、足から整えていく方法と股関節から整えていく方法があります‼︎

基本的には、どちらからも整えていく方が効果的な場合が多いです。

股関節から整える場合は、偏平足の方の場合は股関節が内側にねじれやすくなっているため、その逆の動きを作っていきます。

つまり、股関節を外に開いていきます。

では、股関節を外に開くためには、どうすれば良いでしょうか?

それば、お尻の筋肉を強化することです‼︎

お尻の筋肉は、股関節を開く方向に作用するため偏平足の方は、しっかりお尻の筋肉をエクササイズしましょう。

エクササイズ方法はこちら^_^


靴の選び方

偏平足の方にとって、足の機能を高めることに加えて普段使用する靴もとっても大切です。

ここでは、靴の簡単な選び方をお伝えします!(^^)!

靴選びのポイントは3つあります。

それは、

ヒールカウンターがしっかりしていること
トーションバランスがある程度あること
フレックスポイントがストレスなく曲がること

です!

たぶん、えっ、ヒールカウンターって何っ?と思いますよね。

1つずつ簡単に説明します。

ヒールカウンター

まず、ヒールカウンターとは靴の踵を覆う部分になります。

偏平足を改善する際に、やはり「踵」はとっても重要です!

偏平足では、踵が過度に内側に倒れやすくなっている方が多いためにしっかりと真っすぐ支えられるようにヒールカウンター(踵部分)の構造がしっかりとしたものを選びましょう!

トーションバランス

次に、トーションバランスです。

トーションバランスとは、ねじりの剛性です。

靴は、動きやすいようにある程度ねじれる構造になっています。

このねじれる動きが、柔らか過ぎると靴の中で足が遊んでしまいます。

靴の中で足が遊ぶということは、足のアーチが形成しづらく偏平足を強めてしまう可能性があります。

もちろん靴がぴったりとして足を締め付け過ぎもよくないですが、ある程度ねじれが少ない靴を選んでみて履き心地を確かめてみるのが良いと思います。

フレックスポイント

最後に、フレックスポイント!

フレックスポイントは、つま先の曲がる位置です。

足のつま先の反る柔軟性と位置を確認します。

人は歩くときに、踵から地面に接地して最後は指のつけ根で地面を蹴ります。

地面を蹴るときに、指のつけ根でしっかり支えやすい構造の靴の方が、足指の機能も高まりやすくなります。

そのため、靴先が柔軟に反れるか、自分の足指の蹴り出すポイントと靴が合っているかを確認してみて下さい。

自分だとよく分からない方は、靴の専門家のいるお店で上のポイントを説明して実際に靴を履き比べしてみましょう!!

最後に

さて、偏平足について色々とまとめてみました。

偏平足には、構造的な問題と機能的な問題がありますが、多くの方が両方の問題を持っています。

機能的な問題に関しては、紹介したエクササイズ等を実践して頂き効果を検証してもらえればと思います。

エクササイズのみでは、あまり変化がない方は構造的な問題が強い可能性があります。

「専門医への受診」「インソールの調整」「靴の調整」をすることを検討してみて下さい!(^^)!

偏平足で、何かしら日常やスポーツなどでお困りの方の助けになれば幸いです。

最後に少し宣伝になってしまいますが、

私は、

自分で自分のカラダを守れる人を増やしたい!」というビジョンがあります。

そのためにも、クリニックでの治療のみでなく地域に向けた講演活動やアスリートに対するメディカルチェックなどなど今後も活動の幅を広げていくつもりです!

最近始めた新たな取り組みの1つとして、ぜんしん整形外科のInstagramにて様々なカラダの症状に対するケアを発信しています。まだまだこれからもアップする予定です。何かしらアップして欲しい内容などありましたら、理学療法士の加藤まで声を掛けて頂ければ嬉しいです。

また、フォローして頂けるととっても喜びます(笑)(*^-^*)

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最後まで、お読み頂きありがとうございました。