足トラブルの原因となる偏平足の改善方法(前編)
理学療法士の加藤です!
今回は、土踏まずの崩れ(アーチ)に関してお話しします。
土踏まずの崩れは、いわゆる偏平足と言われます。
偏平足は、外反母趾・ふくらはぎの張り・パフォーマンスの低下・膝や股関節のトラブルなど身体の様々な部分に影響します。
偏平足にお悩みの方は、こちらの記事を参考にしてみて下さい!(^^)!
前半/後半でお伝えしていきます。
もくじ
前半
後半
偏平足の原因
偏平足の原因は、構造的な要因と機能的な要因に大きく分かれます。
足の骨は28個も存在しており、その骨同士をつなぐ靭帯や関節が多く存在します。
構造的な要因による偏平足の場合、もともと足の骨にある靭帯や関節が緩く足のアーチが形成されづらい状態にあります。この場合は、インソールや靴の調整などが必要になるケースが多いです。
機能的な要因による偏平足の場合は、「足のアーチを形成する筋力の低下」・「偏った体重のかけ方による関節の硬さ(捻挫後などに多い)」・「股関節の機能低下」などが影響しているケースが多いです。この場合は、ストレッチやトレーニングで改善出来る可能性があります。
偏平足による問題
偏平足による問題としては、
「外反母趾」
「パフォーマンスの低下」
「膝や股関節のトラブル」
大きくこの3つが挙げられます。
「外反母趾」
偏平足になると、足裏の内側部分に荷重がかかりやすくなります。
この状態になると足の形は図のパターンになります。
踵が内側に傾き、舟状骨といわれるアーチに関わる骨が落ち込むことで足裏の内側部分に過度に荷重がかかりやすくなります。
この図の親指部分に着目してみましょう!
偏平足になり、足裏の内側部分に荷重が偏ると親指の付け根の骨(第1中足骨)は内側に倒れます。
その状態で、地面を足の指で蹴ろうとすると親指の末端の骨は外側に向きやすくなります(人差し指側に近づく)。
いわゆる皆さんが知っている外反母趾の形になるのです。
偏平足は外反母趾と大きく関係します!!
「パフォーマンスの低下」
パフォーマンスの観点から偏平足を捉えると、足のアーチがあることで私たちは歩いたり走る際に地面からの反力を受け、前に進む力を得ることが出来ます。偏平足では、自分の体重をかけた際に足のアーチが崩れているために足裏が地面にべちゃっとついてしまいます。
その結果、地面からの反力をうまく利用出来ずに前に進む力が落ちます。
つまり、動く上でのパフォーマンスは低下します。
また、足のアーチによる地面の反力を利用した移動が出来なくなるために、前に進む力をふくらはぎの筋肉で補おうとしてふくらはぎが常に張った状態になる場合があります。
ふくらはぎが常に張った感じのある方は、次にある偏平足のチェックをして確認することをおすすめします。
「膝や股関節のトラブル」
人の動きには「運動連鎖」という概念があります。
運動連鎖とは、簡単に説明すると関節と関節の動きのつながりです。
例えば、足の小指側に荷重を偏らせるとすねが外にねじれて膝は外を向き、股関節は開くといった連鎖になります。
偏平足では、上記の連鎖とは逆になり親指側に荷重が偏るためにすねは内にねじれて膝は内を向き、股関節も内側にねじれます。
関節は過度にねじれるストレスに弱いのが特徴です。
そのため、偏平足になると運動連鎖の観点から膝や股関節への負担も増して痛みなどのトラブルにつながります。
偏平足チェック
ここまでの話を聞くと私って偏平足なの?どうなの?っと気になるのではないでしょうか?
ご自身で偏平足を確認することは簡単に出来ます。
まず、座った姿勢で足の状態を確認しましょう。
足裏の内側に少し空間があると思います。
座った姿勢から足の位置は変えずに立ってみましょう!
今度は立った姿勢で足の状態を確認します。
先ほどの座った姿勢と比べて足裏の内側の空間が過度に狭くなり、地面に足裏全体がべちゃっと付いているのであれば偏平足の可能性が高いです。
基本的には、座った姿勢と比べて立った姿勢では体重がかかるために足のアーチは下がり足裏の内側の空間は狭くなりますが、許容範囲は約1cm未満になります。
前半はここまでになります!
後半から各ポイントの説明とそれに応じたケアの方法をお伝えしていきます!(^^)!
お楽しみにお待ち下さい!