膝前十字靭帯断裂に対する手術

前十字靭帯は着地や膝をひねること、直接他の選手にぶつかることなどで受傷します。スポーツの怪我では非常に多く、バスケットボールやスキー他様々なスポーツで受傷します。

前十字靭帯の断裂により、膝は不安定になりジャンプの着地や、切り返しなどで膝がガクッとなる膝崩れが起こるようになります。膝崩れが起こると半月板や軟骨に傷がつきます。

膝崩れは装具や運動療法により多少防ぐことは出来ますが、しっかりと無くすためには手術をして断裂した前十字靭帯を作り直す(再建)するしかありません。

本邦では再建する靭帯は膝を曲げるハムストリングスの腱を取って3重から4重折りにして作るか、膝の前の膝蓋腱を骨付きで取ってつくるかの2通りが主な方法です。

それぞれに良いところ悪いところがありますので、当院では患者さんのニーズに応じて方法を選択しています。

作った靭帯を脛骨(むこうずねの骨)と大腿骨にドリルで穴を空けて通し、ネジ等で固定します。
入院は2週間程度で、松葉づえは使いますが体重をかけて歩いて自宅に帰れます。

現在の医学では断裂した元々の靭帯よりも強い靭帯を再建することは出来ないので、スポーツ復帰までに筋力強化や靭帯を断裂させにくい運動スキルを磨くことをリハビリテーションで行います。当院ではフットワーク練習などのアスリハも含めて入念にリハビリテーションを受けていただくことが可能です。
また、当院の医師が手術をした場合には手術内容の細かな点まで理学療法士と共有して綿密な計画の元リハビリテーションを進められることがメリットです。
日本一の前十字靭帯再建手術件数を誇る関東労災病院スポーツ整形外科とは院長自身がOBであるだけでなく、リハビリテーションスタッフも連携して治療に当たっています。
スポーツの完全復帰には通常半年以上かかりますが、満足いく形で復帰できるようスタッフ一同でサポートいたします。