外反母趾
外反母趾とは?
親指の付け根が外側にでっぱり、指先が小指側に変形した状態をいいます。症状は男性より女性に多く、年齢が高くなるにつれて外反母趾を呈しやすくなります。遺伝的な要因も強く関連するとされ、家庭内での発生を認めます。習慣的な要因として、つま先の細い靴やハイヒール靴を日常的に履く方は、外反母趾になりやすいことが研究結果より報告されています。靴の調整・リハビリ・装具(インソールや母趾外転装具)・薬物療法で経過をみていきますが、変形が重度であり痛みも強い場合は手術が必要となる場合もあります。
靴の選び方
靴を調整することは外反母趾の対策として重要です。注意が必要なのはハイヒールの着用ですが、つま先が細すぎる靴も外反母趾による変形や痛みを助長する可能性があります。適切な靴の明確な基準はありませんが、基本的には「靴紐があり、つま先の幅が広くややゆとりのある靴」を推奨します。
最近では、外反母趾用の靴も多く販売されているため、自分に合うか一度試してみる価値はあります。
しかし、自分にあった靴を選ぶことを難しいと感じる方も少なくありません。そのような方は、当院にて理学療法士がそれぞれの足の形や体重のかけ方を評価し、その方にあったアドバイスや場合によってはインソール作成も行っていますのでご相談ください。
靴の履き方に関しては、こちらを参考にしてみて下さい。
リハビリは何をするの?
外反母趾の症状に対して、親指の動きを良くして母趾外転筋と言われる筋肉を中心に筋機能を高めることで、痛みの軽減や若干の変形矯正効果はあると言われています。
そのため、親指を中心としたセルフケアを日常的に行って頂くよう指導します。
また、外反母趾自体は親指の問題ですが、実際は足首自体が硬くなっていたり偏平足による影響が親指に影響を及ぼしている場合も少なくありません。
そのため、親指の運動のみでなく足首自体の動きを良くしたり偏平足を予防する足首周りや足底の筋力強化も行っていきます。
それらで改善が乏しい場合は、インソールも検討して症状の改善を目指していきます。