リハビリとエコー
皆さんこんにちは。リハビリスタッフの桐川です。
本日は、リハビリ中に理学療法士がエコーを持ってきた時に“何を企んでいるか”を伝えようと思います。
ざっくり言うと、
① 関節や筋肉の動きを細かく見てみたいと考えている
② を触診あるいは治療をする際に、エコーに補助してもらおうとしている
③ 患者さんにやってもらいたい動きが細かくて、エコーで説明しながらやりたい
④ 以前のリハビリ時と関節や筋肉の動きがどう変わったか確認したい
⑤ 患者さんとエコーの画像を一緒に見て、現状を共有したいと考えている
私の場合、こういった目的でリハビリ中にエコーを使っています。
そのため、リハビリスタッフがエコーを使いたそうな顔をした場合は、患部をエコーで見やすいようにご協力いただけたらと思います。
リハビリ時のエコーの活用内容に関していくつか皆様にご説明させていただければと思います。
例:肩のインナーマッスルのトレーニングをしたい場合
リハビリ中に、動きを観察していて、中の動きがどうなっているか?
動作から予測する訓練は日頃からしているため、怪しい動きをしている場合はある程度何が起きているかはわかります。
そこでエコーを持ってきて、どうなっているか詳細に把握したいと考えます。
↑肩の後ろのインナーマッスルの運動
実際に、肩の後ろの筋肉をエコーで見てみると、
下の図のように赤の表面の筋肉と、青の深部の筋肉(深部はインナーマッスルと呼ばれます)が観察されます。
実際に、動作を行い、それをエコーで観察すると、
青で囲んでいた深部の筋肉がよく動いていることが観察できます。
このように狙ったところがちゃんと動かせているかいないかで、運動の効果は大きく違ってきます。
しっかりとした動きができないと、かなりしつこく確認を行うので、その時は皆さんもお付き合いください。
次の動画は、深部の筋肉があまり動いていない様子を撮影した動画です。
前に見た動画より、深部の筋肉があまり横に動かない様子が見られます。
このような動きでは、肩関節の動きが改善しないことが多いです。
見慣れないとは思いますが、ここまでエコーの動画をしっかりと見ていただいてありがとうございます。
リハビリスタッフとして、
動作から見た時の観察眼と、エコーを用いた時の観察眼を両方駆使して皆さんのお手伝いをできればと考えております。
当院の医師による診察では、エコーで患部を見ながら注射を行うことが多いです。
特に生理食塩水を用いたハイドロリリース注射を行う場合は、打った部位の動きを良くすることを目的としている場合が多いです。
よく、患者さんに「注射を打ったんだけど、リハビリして大丈夫?」と尋ねられます。
注射の種類や目的にもよりますが、前述したハイドロリリースの場合は、“適切な運動”を行うことが重要です。(“適切な運動”と書きましたが、動かすからといって乱暴に動かすこととは異なります!)
エコー自体は、どの部位のリハビリでも活躍できるのですが、当院に多い肩関節のリハビリ時にも大活躍してくれます。
これから、気温も上がりますので、ぜひ肩のリハビリの際には、肩が出しやすい半袖で来ていただけると助かります。
それが、皆さんのためにもなると思います。
私たちは技術職です。
日々、エコーでの撮影を綺麗に、素早くできるように日々練習を行なっております。
今後も日々精進していきたいと思います。
ちなみに、最近リハビリ室のエコー調子がちょくちょく悪いです。
仕事の時の大事な相棒なので、丁寧に使わなければと思っています…。
最後までお読みいただきありがとうございました!!